村上春樹
ダンス・ダンス・ダンス」を
再び読み始めた。


僕の部屋には二つのドアがついている。
一つが入り口で、一つが出口だ。
互換性はない。
入り口からは出られないし、
出口からは入れない。
それは決まっているのだ。
人々は入り口から入ってきて、
出口から出て行く。
いろんな入り方があり
いろんな出方がある。
しかし、いずれにせよ、みんな出て行く。

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彼女がいなくなったことで僕は寂しい気持ちになったが、
それは以前にも経験したことのある寂しさだった。
そして自分がその寂しさを上手く
やりすごせるということもわかっていた。
僕は慣れつつあるのだ。
そう思うと僕は嫌な気持ちになった。

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この二つに愕然としてしまった。